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成人式振袖お役立ちコラム
2025.05.07
振袖に合う小物の選び方
帯揚げとは?役割と選び方、結び方の方法とコーデ紹介!
目次
大切な成人式を控え、振袖選びを楽しんでいる皆様、「帯揚げ」についてもこだわっていらっしゃいますか?
帯揚げは、帯の上にふわりと見える布で、振袖姿の完成度を大きく左右する重要な小物です。
「何のために使うの?」「どう選べばいいの?」と疑問に思って検索された方に向けて、本記事では帯揚げの役割や選び方、結び方までわかりやすく解説します。
小物までこだわって、ワンランク上の振袖姿を叶えましょう。
帯揚げとは?なぜ必要なの?
振袖や訪問着といったフォーマルな和装に欠かせない「帯揚げ(おびあげ)」。
帯の上にふんわりとのぞく布で、振袖姿のアクセントにもなる美しい小物ですが、その存在意義は見た目だけにとどまりません。
まずは、帯揚げの基本情報や実用性についてわかりやすくご紹介します。
帯揚げの基本的な役割
帯揚げとは、帯枕(おびまくら)を包み、帯の上部から少し見えるように整えて使う細長い布です。
長さは約160〜180cmほどで、素材や柄、色も豊富にあります。
一見、装飾のためだけに使われているように見える帯揚げですが、実は「帯結びを安定させるため」にも大きな役割を果たしています。
帯の中には、結び目をふっくらと仕上げるための帯枕や仮紐が隠れています。
帯揚げはこれらをしっかりと押さえて固定し、かつ外から見えないようにカバーする働きがあるのです。
そのため、帯揚げは見た目の華やかさだけでなく、着崩れ防止という実用性も兼ね備えたアイテムといえるでしょう。
帯揚げでより華やかに
帯揚げは、着物姿の印象を大きく左右する小物です。
ほんの数センチ見えるだけとはいえ、顔まわりに近いため視線が集まりやすく、コーディネート全体の完成度に大きく影響します。
色や柄、素材によって雰囲気ががらりと変わるため、「差し色」として華やかさをプラスしたり、「同系色」で統一感を出したりと、スタイリングの幅を広げてくれます。
特に成人式のような特別な日には、刺繍入りや絞りの入った帯揚げが選ばれることが多く、着姿をより豪華に見せてくれます。
帯揚げの役割と意味
一見すると単なる装飾のようにも見える帯揚げですが、前述の通り着付けにおいては非常に重要な役割を担っています。
ここでは、その具体的な役割について詳しくご紹介します。
帯枕や仮紐を隠すための布
帯揚げは、帯結びを形づくる際に必要な「帯枕」や「仮紐」を包み隠すために用いられます。
たとえば、ふっくらとした文庫結びやふくら雀などの立体的な帯結びは、帯枕を土台にして成り立っていますが、この帯枕は本来見せるものではありません。
そのため、帯枕が見えたり浮いてしまったりしないよう、帯揚げを丁寧にかぶせて整える必要があるのです。
この工程によって、振袖姿の完成度が高まり、より洗練された印象を与えることができます。
つまり帯揚げは、着物の裏側を支える「縁の下の力持ち」のような存在であり、実用性の面でも非常に重要な役割を果たしています。
「格」の表現手段にもなる
帯揚げは、色や素材、結び方によって着物全体の「格(フォーマル度)」を表現する手段にもなります。
たとえば、結婚式や式典などのフォーマルな場では、正絹素材の帯揚げを用い、光沢や絞りの技法が取り入れられたものが好まれます。
帯揚げの素材と種類
帯揚げにはさまざまな素材や加工方法があり、その選び方によって着物全体の印象が大きく変わります。
特に成人式やフォーマルな場では、素材の光沢や質感が「品格」を左右することも。
ここでは、代表的な帯揚げの素材とそれぞれの特徴をご紹介します。
正絹(しょうけん)の帯揚げ|格を大切にしたい方に
帯揚げの中でも特に格式高いとされるのが「正絹(シルク)」素材。
しなやかな肌触りと美しい光沢感を備え、フォーマルな場にふさわしい上品な佇まいを演出できます。
正絹の帯揚げには主に「綸子(りんず)」系と「縮緬(ちりめん)」系の2タイプがあります。
綸子系
綸子系は、かつて非常に多く使われていた光沢の強い生地。
現在では製造が限られているため希少になっていますが、地紋が美しく、より格調高い印象を与えてくれます。
縮緬系
縮緬系は、しぼ(細かな凹凸)のある柔らかな風合いが特徴で、ふんわりとした優しい印象に仕上がります。
中でも「紋意匠縮緬(もんいしょうちりめん)」と呼ばれる生地は、上品なツヤを持ち、訪問着や付け下げといったセミフォーマルな装いにぴったりです。
なお、縮緬地の帯揚げは、刺繍や箔が加わることでフォーマル感がさらにアップし、成人式や結婚式にもふさわしい選択肢となります。
ポリエステル素材|初心者さんやお手入れ重視派に人気
ポリエステル素材の帯揚げは、価格が手頃でシワになりにくく、お手入れも簡単なことから、はじめての和装やレンタル振袖に選ばれることが多いです。
近年では、正絹に近い見た目のポリエステル製品も増えており、見た目と扱いやすさのバランスが取れた素材として注目されています。
ただし、格式を重んじる場面では正絹が推奨されるため、シーンに応じて使い分けるのがポイントです。
着物の種類別・帯揚げの使い分け
帯揚げは「着物の種類」によって選び方のポイントが異なります。
格式の高さや装いの目的に合わせて、素材や色柄、ボリューム感などを調整することで、より洗練された和装コーディネートが完成します。
ここでは、代表的な着物スタイル別に、ふさわしい帯揚げの選び方をご紹介します。
振袖|華やかでボリューム感のある帯揚げを
成人式や結婚式など、人生の節目に着る振袖には、華やかで存在感のある帯揚げがよく合います。
特に人気なのは、絞り染めの帯揚げ。
ふっくらとした立体感と繊細な柄が、豪華な振袖姿にぴったりマッチします。
また、素材は正絹の縮緬や紋意匠縮緬がおすすめ。
高級感のある光沢があり、着物と帯の間で美しく映えるのが特徴です。
最近では、バイカラーやラメ入り、刺繍付きのデザインなど「今っぽさ」を感じるアイテムも人気で、他の子と差がつくコーディネートが可能です。
留袖|格式ある場面には控えめで上品な帯揚げを
結婚式の親族や格式高い式典で着る留袖には、控えめながらも品格のある帯揚げが求められます。
基本的には白系の無地や金銀糸が織り込まれたものなどが定番。
装飾を抑えたシンプルなものでも、素材感にこだわることでフォーマル感をしっかり演出できます。
小紋・色無地|自由な色柄で個性を楽しんで
カジュアル〜セミフォーマルな装いである小紋や色無地には、帯揚げの自由度がぐっと広がります。
たとえば、鮮やかな色や個性的な柄を取り入れることで、シンプルな着物にアクセントを加えることができます。
また、帯や帯締めとの色合わせで遊び心を加えたり、季節感のある素材(夏は絽、冬はちりめん)を取り入れたりするのもおすすめ。
普段のお出かけや観劇、食事会など、場面に合わせて帯揚げで印象を変えられるのが、このスタイルの魅力です。
帯揚げの結び方「本結び」完全ガイド
帯揚げは、ただ帯の上にのせるだけではなく、正しい結び方をすることで着姿の美しさがぐっと引き立ちます。
中でもフォーマルな場で使われることが多いのが「本結び(ほんむすび)」。
形が整って見え、解けにくいという特徴があります。
ここでは、本結びの基本手順や整え方のコツ、初心者がつまずきやすいポイントまで、丁寧に解説します。
結び方の基本手順
本結びの手順は以下のとおりです。
帯揚げを三つ折りにたたむ
裏面が内側になるようにして、横に三等分に折りたたみます。
端が広がらないよう、軽く整えておきましょう。
左右をそれぞれ帯の下に差し込む
たたんだ帯揚げを、帯枕を覆うように帯の上にのせ、左右の端を帯の下に入れ込みます。
中央はふっくらと立体的に仕上げるのがポイントです。
左右の端を軽く交差させて結ぶ
結ぶ位置は体の中央、または少し左寄りが一般的です。
結び目が偏りすぎないよう、バランスを見ながら軽くひと結びします。
もう一度しっかりと結んで形を整える
本結びは「本結び(固結び)」とも呼ばれ、しっかりと固定されるのが特徴です。
ふわっと見せたい場合は、軽く結んだあと、布の膨らみを整えてボリュームを出しましょう。
美しく見える整え方のコツ
帯揚げは「結び目そのもの」よりも、「見える部分の形」が大切です。
ふんわりと立体感を出すことで、帯まわりが華やかに見え、顔まわりも明るい印象になります。
帯揚げの中央部分は、左右に広げすぎず、自然にふんわりと、しわをのばしながら整えると、上品な仕上がりに。
帯締めとのバランスを意識して、「重なりすぎない位置」に配置するのもポイントです。
余り布の処理方法
帯揚げを結んだあとに余った布は、以下の2つの方法で処理します。
帯の中に巻き込む
帯の上部に挟むようにして中に入れ込むと、スッキリした見た目になります。
格式高い場ではこちらが主流です。
折りたたんで左右に広げる
絞りの帯揚げなどは、あえて布をふわりと見せるように折り込んで華やかさを演出することもあります。
成人式などではこちらも人気です。
帯揚げの選び方|色・柄・素材で印象が変わる
帯揚げは、着物や帯と比べると面積は小さいものの、顔まわりに近く、全体のコーディネートの「仕上げ」としてとても重要な役割を担っています。
色や柄、素材によって与える印象が大きく変わるため、自分のなりたいイメージに合わせて選ぶのがポイントです。
ここでは、帯揚げ選びの基本ルールと、人気の傾向をご紹介します。
着物全体とのバランスを考えて選ぶ
まず基本となるのは、着物・帯との調和を意識した色選びです。
着物の柄に使われている色を帯揚げに取り入れると統一感が生まれ、落ち着いた印象に。
一方で、あえてアクセントカラーを加えると、コーディネートにメリハリが出て華やかになります。
たとえば、赤系の振袖には、緑色の帯揚げを合わせて華やかさをプラス。
深緑の振袖には、赤色を合わせてやさしい印象に仕上げたりするのもおすすめです。
【シーン別】おすすめ帯揚げコーディネート例
帯揚げは、ただ美しいだけでなく「シーンに応じた選び方」がとても大切です。
成人式、結婚式、カジュアルなお出かけなど、TPOに合わせた帯揚げコーディネートを意識することで、着物姿の印象が一気にランクアップします。
この章では、よくある着用シーン別におすすめの帯揚げコーデをご紹介します。
成人式|華やかさ重視!明るい色×絞り柄が王道
成人式は、一生に一度の晴れ舞台。
着物も帯も華やかに装う場だからこそ、帯揚げも思い切り明るく華やかなものを選ぶのがおすすめです。
ピンクの絞り帯揚げだと、ふっくらとした質感と立体感で、振袖の豪華さを引き立てます。
赤色の帯揚げは、上品さと晴れやかさを両立。
成人式というフォーマルな場にぴったり。
振袖や帯の色に合わせた二色使いの帯揚げは、個性を演出できます。
結婚式|控えめな上品さを意識して
結婚式に出席する際は、主役を引き立てるような「控えめな華やかさ」が求められます。
帯揚げも過度に目立たず、品の良い色合いと素材を選ぶのが基本です。
帯揚げのお手入れと収納方法
お気に入りの帯揚げを長く美しく保つためには、正しいお手入れと収納方法が欠かせません。
絹などの繊細な素材を使用していることが多いため、扱いには少し注意が必要です。
ここでは、ご自宅でできる帯揚げのケアと、型崩れや色移りを防ぐ収納のコツをご紹介します。
正しい保管方法|シワと湿気を避けて
帯揚げは、できるだけ「平らに」「風通しの良い場所」で保管するのが理想です。
以下の方法で保存すると、美しさを長くキープできます。
平置きまたは軽くたたんで保管
アイロンをかけたようにピシッとたたむより、ふんわりとたたんでおく方が素材に優しいです。
帯揚げ専用の桐箱や、不織布ケースなどもおすすめ。
湿気の少ない引き出しに保管
絹素材は湿気に弱いため、梅雨時や夏場は特に除湿剤を入れておくと安心です。
帯揚げ同士を直接重ねない
色移りの原因になることがあるため、1枚ずつ間に薄紙や布を挟むのがベストです。
シワ・色移り・虫食いを防ぐために
帯揚げは見える範囲が少ないとはいえ、シワや変色があると意外と目立つもの。
大切な日の前に慌てないよう、日頃からのケアを心がけましょう。
シワが気になるときは当て布をしてスチームを軽くあてる
直接アイロンを当てるとテカリや縮みの原因になるため、低温+当て布が基本です。
使用後は必ず陰干ししてから収納
汗や皮脂、湿気を帯びたまましまうと、カビや変色の原因になります。
数時間、風通しの良い場所にかけておきましょう。
虫除け剤の使用も忘れずに
特に正絹の帯揚げは虫に食われやすいため、衣類用防虫剤を入れるのがおすすめです。
ただし、着物用の香りが控えめなタイプを選びましょう。
収納の工夫|帯締めとセット管理もおすすめ
帯揚げは、帯締めとセットで使うことが多いため、一緒に保管しておくとコーディネートの際に便利です。
アイテム別にタグやメモをつけておく
「赤絞り×金ラメ帯締め」「淡ピンク綸子×白帯締め」など、ひと目でわかるようにメモを添えておくと、コーディネートに迷わず選べます。
使用頻度の高いものは引き出しの上段に
お気に入りや季節感のある帯揚げは、すぐ取り出せる場所に配置しておくのが◎。
帯揚げについてのよくある質問
初めて帯揚げを扱う方や、成人式の準備を進めている方からよくいただくご質問をまとめました。
基本的な疑問から、意外と知られていない豆知識まで、わかりやすくお答えします。
Q:帯揚げは必ず必要ですか?
A:フォーマルな装いには必要不可欠です。
帯揚げは帯枕を覆い、帯結びを美しく保つための実用的なアイテムです。
とくに振袖などの礼装では欠かせない小物とされています。
カジュアルな装いでは省略されることもありますが、見た目の完成度を高めるためにも使用をおすすめします。
Q:絞りと無地の帯揚げ、どう使い分ければいい?
A:シーンや着物の格によって使い分けましょう。
絞りの帯揚げは、立体感と華やかさがあり、成人式や結婚式などに最適です。
無地や綸子系の帯揚げは、控えめで上品な印象になるため、訪問着や留袖などフォーマルな場に向いています。
柄の有無だけでなく、素材感にも注目して選ぶのがポイントです。
Q:帯揚げはどれくらい見せるのが正解?
A:見せすぎず、控えめに見せるのが上品です。
帯揚げの「見せる幅」は一般的に2〜4cm程度が目安です。
ふんわりと自然に見えるように整えると、品の良い印象になります。
ただし、成人式など華やかさを強調したい場では、以下のモデルのように、もう少し幅広めに見せてもOK。
大切なのは、バランスよく整えることです。
Q:帯揚げはレンタルもできますか?
A:はい、振袖レンタルプランに含まれていることがほとんどです。
たとえば「ふりそでエイト」では、振袖・帯・帯締め・帯揚げといった基本の小物類がセットになっています。
試着時に実物を見ながらスタッフがコーディネートを提案してくれるので、初めての方でも安心です。
▶ ふりそでエイトの振袖レンタルプラン・料金・セット内容を見る
成人式振袖専門店ふりそでエイトで帯揚げもトータルコーデ!
成人式の振袖選びは、着物だけでなく小物選びもとても重要です。
帯揚げ、帯締め、半衿、重ね衿といった「コーディネートの要」となる小物次第で、着姿の印象は大きく変わります。
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可愛くも、上品にも、かっこよくも演出できるのが、ふりそでエイトの強みです。
まとめ|帯揚げで振袖姿に品と華やかさを
帯揚げは、振袖や帯のコーディネートを引き立てる、なくてはならない小物です。
ただの装飾と思われがちですが、帯結びの安定や格式を表現する実用性も兼ね備えた重要なアイテム。
色・柄・素材にこだわることで、あなたらしい着姿が完成します。
成人式という人生の大切な節目には、ぜひ帯揚げにもこだわって、品格と華やかさのある装いを目指しましょう。
ふりそでエイトでは、振袖と合わせて帯揚げもトータルにご提案いたします。
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